自治体による助成金はどんなものがある?

高齢者への支援のポイント

介護とは肉体的や精神的な苦労だけではなく、金銭的にも苦労してしまうものです。そのため、自治体では助成金制度を設けています。これまで介護をしたことの無い世帯にとって助成金は馴染みがありませんので、どういった面で助成金が受け取れるのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。こちらでは自治体の助成金について解説いたします。

補助金して介護リフォームで数万円出る場合がある

自宅で介護をする世帯は少なくありませんが、一般的な家庭の設備では生活が困難になることもあります。そのため、手すりの取りつけなどのリフォーム工事に対して助成金が支払われます。玄関、洗面所、トイレ、浴室など、日常生活で手すりを必要とする場面は、案外多いものです。

そのほかに介護のリフォームと言えば段差が挙げられます。高齢者にとって段差は大きな障害になってしまい、そこで転倒して骨折することも考えられるのです。敷居や引き戸のレールを無くす、玄関の段差にスロープを作るなどのリフォームに、数万円の助成金が支給されます。また、高齢者になると車椅子生活になることも少なくないため、移動しやすいフローリングのリフォーム工事にも助成金が支給されるのです。

家族をねぎらう介護支援金の支給もある

自治体は、家族をねぎらうための介護支援金も用意しています。これは要介護3以上の高齢者を半年以上自宅介護している人に支給されるものです。自宅介護は、どうしても金銭的な負担が大きくなってしまうため、こういった助成金が用意されています。自治体によっては、市民税非課税世帯が条件のこともあるため、必ず確認しておきましょう。

例えば岡山市でしたら、この支援金は一律で4万円となっており、年に一度支給できますが、今治市の場合は世帯収入によって金額が異なっています。支援金の申請については、福祉事務所や市役所の高齢福祉課などに相談してください。

介護用品に必要な費用の支援金もある

介護には紙おむつ、尿取りパッド、ドライシャンプーなどが必要ですが、これらを毎回購入することは金銭的負担になってしまいます。そのため、自治体では要介護4以上、もしくは重度の認知症高齢者に対して費用の支援を行っているのです。こういった消耗品は必ず必要ですので、この支援はありがたいものでしょう。

この支援金は年間で上限が定められており、現金の場合は7万5000円までとなっています。そして自治体によっては、購入の際に使えるクーポン券という形で支給されることもあるため、確認をしておきましょう。また、支援金の申請は福祉事務所や高齢介護課(市役所)などの窓口で行います。

介護サービスを利用していない家族への支援金とは

要介護4以上の高齢者を自宅で1年以上介護する世帯に対して自治体は支援金の支給を行っています。また1年間介護サービスを受けていない場合も対象になっています。

このような世帯には慰労目的としての支援金が支給されており、自治体によって支給額は異なりますが、一律で10万円となっている所が多いです。市民税非課税世帯であることが条件になることもあるので注意しましょう。

この支援金の申請は福祉事務所や市役所担当窓口で行いますが自治体によって窓口は異なりますので、分からない場合は地域包括センターに相談すると良いでしょう。

介護は何かとお金がかかってしまい、金銭的な負担が大きくなると生活にも不安を覚えてしまう方も少なくありません。そのため、自治体ではこういった世帯に対して助成金の支給を行っております。それ以外にも助成金の内容として介護用品の負担だけでなくリフォームの負担などがあります。申請は自治体によって異なりますので、地域包括センターで確認しておきましょう。