介護施設の費用の支払い方は?

高齢者への支援のポイント

要介護者が施設に入居した場合、毎月家賃や水道光熱費など、生活に必要な費用を請求されます。この費用の支払い方については、どのようなものがあるのでしょうか。今回は支払い方や増額になるケースについて紹介します。

引き落としが一般的

入居費用については、月末や月初めに銀行引き落としで支払うのが一般的です。家族が介護施設に支払いに来るケースもありますが、あまり効率が良いとはいえないため引き落としにしている家庭がほとんどです。なかには全額前払いでしているため追加費用が出た月のみ銀行振り込みで入金するケースがあります。他にも一部前払い・一部月払いとしている場合もあります。経済的に余裕があれば、前払い方式の方が面倒臭さはありませんが、金銭的な負担が一気に来るので月額引き落としが一般的なのでしょう。

支払い方法についてはいくつかありますが、家庭の経済に合ったものを選びましょう。全額前払いにしていたからといって、追加費用が掛からなくなるわけではありません。最初に払うか、毎月分割で払うかの差であり、どちらの支払い方が良いというものでもないため、自分たちに合った方法を選んで問題ありません。

決められた金額以上に要求されるときもある

介護施設で生活をしていると、必要なものが足りなくなる場合もあります。消耗品などの不足がまとめて起こることや、風邪や怪我で病院に行くこともあります。そういった費用は月額費用とは別で計算をされるため、決められた月額以上の金額を請求されるときもあります。決められた金額の雑費を毎月請求して、そのなかからやりくりする施設もありますが、入居者全員の雑費を管理するとなると人件費もかかりますし、金額面でミスが起こる可能性もあるため雑費は別払いにしている施設も少なくありません。

雑費については、施設によって何が「雑費」に含まれるかで費用が変わってきます。ある程度ではなく、何が雑費に含まれるのかを把握しておきましょう。

横出しサービスは全額負担となる

介護施設のサービスのなかで「横出しサービス」というものがあります。これは、規定回数以上の通院付き添いや、買い物代行などの外出支援のことを指します。数回まではサービス内に含められることもあります。しかし、規定回数以上になった場合は1回の外出で費用がかかるようになります。この横出しサービスに関しての費用は介護保険適用外のため、入居者、もしくは入居者の家族が全額負担となります。

上乗せサービスで費用が増える場合がある

横出しサービスの他に「上乗せサービス」と呼ばれるものもあります。これは国が定めた人員配置基準以上の手厚い介護体制を整えて介護サービスを提供することです。介護施設のなかには「要介護者3人に対してひとり」など、水準以上の人員配置をしている施設もあります。国が定める基準以上の手厚い体制であるため、上乗せして介護費用として入居者、もしくは入居者の家族に請求されます。

横出しサービス・上乗せサービスは、施設側から事前に情報開示が行われています。入居してから予想外の金額になった、などの金銭的なトラブルに発展しないためにも介護費用がどれくらいかかるのかを把握しておきましょう。全国的に把握していない人は少なくなく、実際に請求されてから横出しサービスや上乗せサービスで費用が加算されることを知ったという人も珍しくないようです。

介護施設の費用支払い方法は、一般的なのが「銀行引き落とし」です。金額に関しては、入居者の家族が支払っている場合、きちんと毎月引き落とされた金額を確認しましょう。費用については、そのときに把握していないと後から不明点があっても対応してもらえない場合もあるので最初が肝心です。