認知症予防となる習慣や行動とは?
認知症予防となる習慣や行動とは?

高齢者への支援のポイント

認知症の予防は、専門の認知症予防教室に通ったり、脳トレをしたりすると効果的です。また、普段の行動や生活を見直すことも大切です。なぜなら、食習慣や生活習慣の改善で、認知症の予防ができるからです。ここでは認知症予防について、何に注意すればよいのかを紹介します。

食生活で予防する

食生活の改善は、体だけではなく、脳の健康にもよい影響を与えます。認知症の予防を目的とした食事は、和食がおすすめです。まずは、野菜や青魚がメインとなる食事を心がけてください。また、糖質や塩分を控えて、あっさりとした味付けにすることが大切です。

サバやイワシといった青魚のほかに、ぶりやうなぎを食べることで、血中コレステロールを減らす効果が期待できます。また、大豆製品には中性脂肪を減らすレシチンが含まれています。これらの食品は、できるだけ毎日摂るようにしましょう。アルツハイマー型認知症の予防には、オリーブオイルを使った料理もおすすめです。

ストレス緩和効果が期待できるチョコレートや、脳に刺激を与えるコーヒーも認知症予防になると言われています。ただし、糖分やカフェインの多量摂取は健康によくないため、摂り過ぎには注意しましょう。

運動で予防する

20歳を超えると脳の神経細胞は1日に10~20万ほど減少すると言われています。細胞は運動によって、活性化することができるため、適度な運動を習慣にするとよいでしょう。特に酸素を取り込みながら行う有酸素運動は効果的です。有酸素運動によって、血行を改善して脳の機能低下を防ぎます。さらに心肺機能が強化されて脳への刺激となります。ストレス発散にもなるため、ジョギングやエアロビクスといった運動を週に2~3回は行うようにしましょう。

運動をする習慣がない人は、散歩やウォーキングから始めてみましょう。最初から激しい運動をすると、膝や腰を痛めてしまうことがあります。まずは、無理をせずに、気持ちがいいと感じる程度まで体を動かすことが大切です。

趣味で予防する

頭や体を使うゲームには、認知症の予防効果があると言われています。パズルや囲碁といったゲームのほかに、ボウリングや卓球のような頭を使いながら体を動かす運動もおすすめです。ゲームや試合は勝っても負けても心が動くため、気分転換やストレス発散の効果があります。

高血圧対策として効果的なカラオケは、認知症予防にもなります。ほかにも歌うことで、ストレスの解消にもつながります。

サプリメントで予防する

手軽にできる認知症予防の方法として、サプリメントがあります。ここでは認知症予防になるサプリメントを紹介します。

  • ホスファチジルセリン
  • レシチンの一つで、老廃物の排出をサポートします。また脳の栄養素とも言われていて、脳内での情報伝達や血流に影響を与えます。

  • ピクノジェノール
  • 抗酸化作用が高いため、脳の老化を防いでくれます。アルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβタンパク質が脳に蓄積するのを防ぎ、脳神経の細胞を守る働きをします。

サプリメントは、通常の食事では摂ることのできない不足しがちな栄養素を、摂取することができます。サプリメントを効果的に用いることで、認知症の予防が期待できるでしょう。しかし、ほかに薬を服用している場合は、同時に使用できない場合があります。薬と一緒にサプリメントを服用する場合は、医師に相談しましょう。

認知症は日常生活の習慣や行動が原因で、発症しやすくなることがあります。そのため、生活習慣の改善によって、認知症を予防することが可能です。また、食生活の見直しや運動することも効果的です。運動はいきなり始めるのではなく、まずは無理のないところからスタートして、長く続けられるようにしましょう。