お金に関する介護トラブルにならない方法

介護の問題・トラブル

介護が必要になれば、介護費用がかかります。人によっては、老後に備えてあらかじめ費用を準備している場合もあるでしょう。しかし、介護費用は高額になるケースが多くあります。介護費用は、兄弟や家族で出し合って分担する方法もあります。しかし、家庭の事情によってスムーズにいかないことは、珍しくありません。ここでは、介護のお金に関するトラブルと避ける方法、注意点について説明します。

介護貯金を積み立てるようにする

老後は医療費や介護費といった費用が若い時よりもかかる傾向にあります。あらかじめ準備をしておくことで、お金に関するトラブルを避けることができるでしょう。しかし、突然の病気やケガで予想以上に費用がかかってしまう場合もあります。加えて、施設へ入居する場合でも、かかる費用は大きく異なります。人によって差はありますが、貯金だけでは十分にまかなえないこともあるでしょう。

突然の出費に備える手段として、介護貯金はおすすめの方法です。これは、兄弟や家族で毎月お金を出し合って貯金します。この際に重要なのは、実際介護をしている方とそうではない方の差をどうするのかを十分に話し合って決めることです。実際に介護をする方の場合は、費用だけでなく大きな負担がかかります。介護をしていない兄弟や家族は、少し多く貯金するといったルールを決めることで、お互いに平等な貯金あることを認識するようにしましょう。

親の貯金金額を事前に把握する

老後は病気になったり、転倒してケガをしたりすることも多いため、急に介護が必要になるケースがあります。その際は、どれぐらい費用があてられるかを事前に把握しておくと安心です。また、車いすやオムツといった介護用品にもお金がかかります。親の貯金額を把握することで、どれくらい負担できるのか知っておくとスムーズです。

安易にお金の話をすることは、難しいと感じる方もいるでしょう。しかし、今後の介護に関わる重要な話なので、介護の話としてちゃんと聞いておくようにしましょう。

兄弟間でホウレンソウを徹底する

親の介護費用が突然必要になったと言われても、それを聞いた兄弟や家族は納得できないでしょう。慎重に考えて結論を出した場合でも、事前に報告や相談をせずに決めてしまうと、トラブルの原因になります。特に老後に関わるお金の管理については、あらかじめ報告、連絡、相談を行うことが大切です。

また、お互いが事情を把握していることで、相談しやすい環境をつくることができます。こまめな連絡が面倒に感じ場合でも、報告や相談はしておくようにしましょう。

親に遺言書を描いてもらうこと

介護は精神的な負担だけでなく、体力的にも大きな負担がかかります。しかし、実際介護をしていない兄弟や家族には、介護の負担が伝わらないこともあります。そのような認識の差は、遺産相続でトラブルに発展するケースにつながります。親が亡くなった後の遺産相続は、均等に配分されることが当然だと思われてしまうからです。

そのため、事前に遺言を書いてもらうと、トラブルを避けることができます。遺言を残す際には、相続前にしっかりと周知させておくことが必要です。もし相続後に遺言が見つかれば、偽造や、隠していたことが疑われるからです。遺言は相続人がそろっている場で説明することが望ましいです。また介護をしている人は、介護でかかった費用や介護中の金銭の出入りについて、しっかり記録しておくとよいでしょう。

親の介護は長期になるほど費用や負担がかかるため、兄弟や家族間で問題が起こるケースが多くあります。加えて、介護をする家族とそうでない家族の間には、温度差が出てきやすいです。お互いの状況を共有できていないと、トラブルの原因になります。そのため、できるだけ報告や連絡、相談をして、情報を共有しておくようにしましょう。