介護の問題・トラブル
介護ロボットとは
介護ロボットという言葉を耳にしたことはありますか。介護の現場においては既にロボット化が進行しています。ロボット化を行なっている部分でいうと、「歩行・食事」などの介護される側の自立を助けることを目的としたロボットの開発や、「入浴や車いすへの移乗」など介護する側の仕事を支援するロボットの開発が進められています。こちらのロボットの開発背景としては、高齢者人口の増加や介護士の不足に対応するため、日本政府は2010年より介護ロボットの開発・導入助成を進めています。しかし、人の手による介護を第一とする介護現場の姿勢に加え、介護ロボットの大部分が介護保険の適用外となっていることから爆発的な現場での普及は進んでいません。これを受け、政府は開発メーカーと実証実験の場を提供する介護施設との橋渡しや、2015年から介護ロボットの利用料の9割を介護保険で補助することを決定するなど、開発側・利用者側の双方からの普及促進を図っています。
介護ロボットの今後
介護ロボットは介護利用における重点分野が存在しています。
- 移乗介助:装着型、非装着型
- 移動支援:屋外用、屋内用、装着型歩行支援
- 排泄支援:ポータブル排泄機器、排泄予測、トイレ内でのサポート
- 認知症の見守り:介護施設用、在宅介護用、コミュニケーションロボット
- 入浴支援:浴槽に出入りする動作の支援
- 介護業務支援:介護業務に伴う情報を収集・蓄積し、それを基に、高齢者等の必要な支援に活用することを可能とする介護ロボット
実際に経済産業省を中心として、介護ロボットの普及を目指していることは間違いありません。しかしながら、導入の行く手を阻んでいる一番の問題はその価格面にあります。これは介護業界の課題でもあるのですが安い人件費が根付いてしまっています。だからこそ、安い人件費に反して高いロボット費用を捻出しようという体制構築が業界全体として図られていない状況です。また、ロボットを導入したらどのように今の状況が変わるのか、つまり費用対効果が見えにくいというのが導入に踏み切れない要因の一つを担っています。
このように、介護ロボットの研究は進んでいますが、実体としては価格面や業態構造自体の問題を解決しながら普及に進んで行くのではないかと思われます。そして、進んで行く種類は上記の6分類となるのは間違いないでしょう。