在宅介護はどんなサービスが使える?

在宅介護について

在宅介護で受けられるサービスの種類は、目的や方法によって選ぶ内容が異なります。介護サービスを利用せずに、家族だけで行うには限度がありますので、上手に利用することは介護を長く続けていくうえでも重要です。家族の負担を軽減する在宅介護サービスには、どのような種類があるのか、主なサービスについて紹介します。

訪問介護サービス

在宅介護をする際には、介護される方の日常生活のサポートやケアが必要になります。訪問介護サービスでは、介護福祉士やホームヘルパーが直接自宅に訪問することで、食事や入浴だけでなく、排せつや着替えといった介助のほかに、洗濯や料理、通院時の外出をサポートしてくれます。

介護を毎日行うことは、家族にとっても大きな負担になります。専門的知識や技術を持った介護福祉士やホームヘルパーであれば、安心して任せることができるでしょう。加えて、精神面だけでなく、体力的にも負担が軽減されます。時間が限られていても、効率よく行ってくれるため、サービスを受ける方も快適に過ごせるメリットもあります。

また、一人暮らしの高齢者の場合は、身の回りのサポートを受けられるだけでなく、話し相手ができるという点でも魅力を感じる方が多いようです。

通所介護サービス

日帰りで施設に通うことで、食事や入浴、機能訓練を受けることのできるサービスです。ほかにも、施設の利用者と一緒にレクリエーションを行うことで、楽しく時間を過ごすことができます。外出のきっかけだけでなく、家族以外とのコミュニケーションを取ることで、ストレス解消になることがあります。

また、介護をする家族にとっても介護から一時離れることで、自由な時間を持つことができます。通所介護サービスは、送迎してくれる施設が多いため、送り迎えの心配もいりません。

短期入所介護サービス

短期入所介護サービスは、数日~最大30日までの短い期間で、日常生活に求められる機能訓練やケアサービスを受けることのできる施設です。ショートステイともいわれています。仕事や旅行などで一時的に家を空けなければならない場合や、やむ得ない事情で、介護ができなくなった場合に利用するとよいでしょう。

福祉用具の購入やレンタル

在宅介護は福祉用具があると便利です。なぜなら、福祉用具の利用によって、介護者の手間が軽減されるからです。また、介護を受ける本人にとっても、福祉用具の利用で、体の負担を減らすことができます。介護用品の種類は、ベッドや車いすのような高額な福祉用具から、室内の移動を安全に行うための手すりや出入りを楽にできるリフト、浴室の床の滑り止めなどがあります。これらの福祉用具はレンタル可能なものもあります。

条件よっては、介護保険で福祉用具をレンタルや購入できる場合があります。要介護の認定を受けた方は、介助用の車いすや、背中の角度が調節できる電動ベッド、床ずれ防止用具があると安心です。また体位を簡単に変換できる体位変換器などもあると便利でしょう。認知症の場合、目を離した隙に外に出ないよう、センサーによってお知らせしてくれる徘徊感知機器は、高額ですが保険の適用で安く手に入ることも可能です。

また、廊下やトイレへの手すりの取り付けや、住宅そのものを改修する必要がある場合も、介護保険が適用されるケースがあります。その際には各市町村の担当者に相談してみるといいでしょう。

在宅介護を続けるには、訪問介護やデイケアといった介護サービスを組み合わせることで、介護をする人の精神面や身体的な負担を軽減しながら長く続けることが大切です。有料の福祉サービスだけでなく、各市区町村には介護支援サービスを用意しているところがあります。利用の際には、専門家や担当窓口で確認や相談を行うと安心です。