看取りについて
看取りについて

高齢者の病気・症状


看取りについて

近年介護施設では、「看取り介護」と言う言葉が使われるようになってきました。『看取り』とは、近い将来、死が避けられないとされた人に対し、身体的苦痛や精神的苦痛を緩和・軽減するとともに、人生の最期まで尊厳ある生活を支援することを指しています。

看取り介護の目的

看取り介護の目的は、終末期にある方が尊厳を保ちつつ、身体的・精神的な苦痛を緩和されて人間らしく生を全うするために行われています。回復の可能性が低いとしても、残された時間をご本人らしく送れるということで関心を寄せているのです。

他の記事にてご説明をしたターミナルケアと何が違うのかと言う点についてですが、細かく説明すると「医療対応か」、「介護対応か」という点が異なっています。ターミナルケアが「終末期医療」や「終末期看護」と言われていることからもわかる通り、点滴や酸素吸入などの医療的ケアを中心とするのに対し、「看取り介護」は、食事や排せつの介助や、褥瘡の防止など、日常生活のケアが中心になります。逆に言うと「看取り」では医療的なアプローチをすることは出来ません。

看取り介護のサービス内容

【精神的ストレスの緩和】
終わりの時期が近づいてくるのが分かると、誰もがその終わりに対して不安を感じるものです。今まで当たり前のように出来ていた事が、日々出来なくなっていくことにもストレスを感じている事と思います。そのような状態に置かれている際に、適切なコミュニケーションをとることで少しでもストレスが減るように接します。なるべく本人の意向を尊重すると言う事で、何をやりたいのか、介護する人に何をやってほしいのかなどをヒアリングし、なるべくそれに沿った介護を行います。
【身体的ストレスの緩和】
患者様の体調を把握するためにも、血圧・呼吸・体温・意識・脈拍などのバイタルサインと呼ばれる、生命に関する基本的な情報を管理します。食事面に関しては、今までは食べられていた食事が食べられなくなってくるなど、食べる内容が変わることがしばしばあります。それに応じて適切な食事内容・量を変化させ、負担を軽減します。
【家族の方に対するケア】
ケアをするのは何も本人だけではございません。ご家族の方にもこまめにコミュニケーションを取り、現在の体調面・精神面の状態を共有します。しっかりとした情報の共有をすることによってご家族に対するケアを行います。