誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎について

高齢者の病気・症状


誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎は高齢者に多くある問題なのですが、通常であれば口から入った食事は、食道を通って胃まで届いています。しかしながら、飲みこむという力が弱くなった高齢者だと、食道に食べ物が行かず、誤って気管に入ってしまう「誤嚥」が起こりやすくなります。本来は食道に送られるべきなのですが、気管に入り、その細菌が肺に入り込んで炎症を起こしてしまうのが誤嚥性肺炎となります。また、この誤嚥性肺炎は高齢者にとっては非常に大変な病気となっており、この誤嚥がきっかけで肺炎になってしまうケースはよくあります。

誤嚥性肺炎の症状

誤嚥性肺炎では、37.5度以上の発熱や咳、痰、息苦しさなどの典型的な症状がでる事があります。しかしながら、自覚症状がないまま誤嚥性肺炎になってしまっている事もありますのでこの点の症状については注意が必要です。症状が出ないため、発見が遅れるケースもあるので、周りの人がいち早く異常に気付いてあげることが大切です。

周囲の人が代わりに気がついてあげるためには下記のような症状が高齢者に出ていないか注意深く観察をしなければなりません。

  • 呼吸数の増加が起こっていないか
  • 傾眠やせん妄などの精神症状になっていないか
  • 倦怠感、だるさが続いていないか
  • 疲労感が消えないなどの症状を訴えていないか
  • 食欲が急激に低下していないか

高齢者の状態は周囲の人から見てあまり問題がなさそうに見えても、実は深刻な状態にされている事もあります。それゆえいつもと違う変化があれば注意して見るようにしてください。

誤嚥性肺炎の予防

誤嚥性肺炎にならないようにするためにはどのような予防方法があるのか。その点について紹介します。

・食事中の食後の姿勢に気を付ける
姿勢に気をつける事によって誤嚥をある程度気をつける事ができます。足で床を踏ん張って、少し前かがみの姿勢が食事を摂るとことが良いでしょう。
・口腔ケア
口の中の細菌を減らすことで発症リスクが減らせます。この点は予防としては十分大きな効果を持ちますし、口腔ケアは認知症の予防にも良いとされているので、十分なケアをしましょう。
・嚥下訓練で飲みこむ力を鍛える
摂食訓練を続けながら、専門家などから嚥下訓練を教えてもらうと良いでしょう。飲み込む力が低下する事によって誤嚥性肺炎になる可能性がありますので、そもそもの飲み込む力をつけることが重要です。
・免疫力を高める
規則正しい生活や栄養バランスの良い食事、禁煙などの生活習慣を見直して、免疫力を高めておくことも大切です。