認知症の全知識
認知症で使われる薬とは
現在主に認知症で使われている薬としては下記の4つがあります。分類としては2つの「アセチルコリンエステラーゼ阻害薬」、「NMDA受容体拮抗薬」に分かれています。
- 【アセチルコリンエステラーゼ阻害薬】
- (1) アリセプト(ドネペチル塩酸塩)
- アルツハイマー型認知症(軽度・中度・高度)に対して適応
- レビー小体型認知症に対して適応
- (2) レミニール(ガランタミン)
- アルツハイマー型認知症(軽度・中度)に対して適応
- (3) リバスタッチパッチ/イクセロンパッチ(リパスチグミン)
- アルツハイマー型認知症(軽度・中度)に対して適応
- 【NMDA受容体拮抗薬】
- (4) メマリー(メマンチン)
- アルツハイマー型認知症(中度・高度)に対して適応
認知症の薬物療法をする事について
アルツハイマー型認知症は本人の自覚なく発症しているので気がついたらアルツハイマー型認知症になってしまっていると言う事になります。また、アルツハイマー型認知症は徐々に記憶力、判断力などが低下していき、日常生活に支障をきたすようになります。
実際に薬物治療でこれをすれば間違いなく回復すると言うものは今現在では作られておりませんが、アルツハイマー型認知症の場合、早期からの薬物療養によって障害の進行を遅らせることができる可能性は十分にあります。認知症の進行を遅らせる事によって、健康な状態を保てる可能性があります。
認知症の薬には副作用はないのか
副作用は個人差が大きいと言われています。現在では紹介した薬は問題なく利用できている方がほとんどです。そのため、今回ご紹介をした4種類の薬については認可がされています。
副作用の代表的な例で言いますと、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬では下痢や嘔気などの消化器症状や興奮などの精神症状による副作用が確認されています。
NMDA受容体拮抗薬ではめまいやそれに伴うふらつきが出現すること確認されています。
服薬管理をする必要がある
認知症の方の薬物療法は他の病気と違って記憶能力の低下が生じている状態に置かれているため、患者様自身が飲み忘れる、飲んだことを忘れて飲みすぎてしまうといった恐れがあります。飲み忘れは改善に役立たない状態を作り出してしまいますし、多く薬物を摂取してしまうと危険な状態になる可能性があります。そのためにも認知症の方の薬物療法は周囲の方のサポートが大切になってきます。言い換えると、周囲のサポートとして薬の管理ができる方がいない時は、サポートできる環境が整うまで処方を控える場合もあります。