老人ホーム・介護施設の選び方
良いグループホームの見分け方
グループホームとは、
認知症の高齢者の方が、専門知識を持つ介護スタッフのサポートを受けながら、少人数の入居者同士で共同生活を送る施設です。
今回は良いグループホームの見分け方をお伝えします。
まずはご自分の希望条件を決めましょう
まず、大切なのは入居前に希望する条件を洗い出すことです。
そして、希望条件に優先順位をつけることです。
あらかじめご自身の希望を把握しておくことで、施設選びがスムーズに進みます。
施設の基本情報はインターネットなどで調べることができます。
希望の優先度に合わせて、立地・設備・介護・医療体制・費用など、ご自身の希望に近いものかを確認することで、無数にある施設の中から候補を絞ることができます。
候補が決まれば見学や体験入居など、実際に施設に問い合わせてみましょう。
次からは施設選びに役立つポイントを項目ごとに解説していきます。
施設選びに役立つポイント
立地
その施設で生活する5年目、10年目のことを想像してみて下さい。
「自然に囲まれた生活を送りたい」
「商業施設が近くだと便利だ」
「住み慣れた場所がいい」
「離れた家族が来やすいように交通の便が良い場所が理想」
など、ご自身の希望が見えてくるはずです。
スタッフ・介護体制
施設で暮らす上でその場の雰囲気は大切です。
スタッフ1人1人の対応や入居者との関係性、入居者がいきいきと共同生活しているかは事前に確認しておきたいポイントです。
●入居者・スタッフの見るべきポイント
入居者の髪や服装が手入れされているか、爪や髭が伸びっぱなしになっていないか、清潔感が保たれているかなど、観察しておくと良いでしょう。
また、スタッフが疲れ切っていないか、大声や汚い言葉を使っていないか、入居者に変な呼称をつけていないか、入居者がスタッフに怯えた様子がないかなども、施設を判断する重要な特徴です。
●介護体制は見学でチェック
施設の雰囲気を見るために有効な手段の1つがお昼時に見学に行くことです。
昼食の風景を見学することで、自力で食事が困難な入居者にどのような介助が行われているか、スタッフの対応力を実際に見ることができます。
可能なら試食させてもらうと、より一層その施設での生活がイメージできます。
また、施設長の人柄や考え方は、現場のスタッフの対応などにも影響しているので、とても重要になります。
施設長本人と会って話をすることで、その施設への理解がより深まります。
設備
施設によって設備の充実度さまざまです。
暮らしやすい環境が整っているかどうかは施設見学や体験入居で確認することができます。
手すりが設置されているか、共有スペースや廊下は車いすでも通りやすいか、機械浴が整っているか、娯楽設備があるかなどチェックしておくと良いでしょう。
居室に緊急通報装置の有無も、万が一に備えて確認しておきましょう。
医療体制
医療体制は施設によってかなり差があります。
点滴やインスリン注射などの医療行為には看護師が必要ですが、グループホームでは看護師の配置は義務付けられていないからです。
医療体制が充実している施設も多くあるので、ご自身の現在や今後を踏まえて事前にチェックをしておきましょう。
費用
費用の大部分を占めるのが入居一時金と月額利用料です。
しかし、料金設定は施設によって大きく変わります。
例えば光熱費などは月額利用料に含まれている場合と、別途費用が発生する場合があります。
その他、介護サービス費用など、月額利用料と合わせていくらかかるのか、費用トラブルを避けるためにも事前に確認しておくことが大切です。
また、入居一時金には償却期間が設けられています。
期間中に退去した場合、いったい何割が返金されるのか、入居前に確認しておきましょう。
その他チェックポイント
退去要件が曖昧な場合は注意
施設での転倒等で要介護状態になった場合の損害保険や保障など、施設側に聞きづらい部分も、契約前にしっかり確認しておきましょう。
経営状態が入居率50%以下は要注意
入居開始から1年以上経っている施設で入居率が50%以下の場合は、経営がうまくいっていない可能性があります。
また、異業種から参入した業者、在宅サービス事業者が開業した入所施設、急速な事業展開を行っている施設は、ノウハウがない・スタッフの育成が追い付いていない場合があり注意が必要です。
しかし、それまでの専門性を活かして今までにない質の高いサービスを行っている業者もあるので、しっかり見極めていきましょう。
イベント内容
今までの生活で行っていた楽しみが入所後できなくなる場合、大きなストレスに繋がります。
映画鑑賞や地域との交流会など、施設によってイベントの頻度も内容も異なります。
レクリエーションの内容がご自身に合っているか、入居前にできていた日々の楽しみを入居後もどこまで継続できるか、事前に相談しておくと良いでしょう。