介護に関するサービスは自治体で違ってくる

老人ホーム・介護施設の選び方

2000年から始まった介護保険ですが、自治体によって高齢者向けにさまざまなサービスが行われています。特に自治体は介護予防に対して手厚いサービスを行っており、これによって要介護状態の発生を防ぐことができるのです。介護に関するサービスは自治体によって異なっていますが、どのようなサービスが行われているのでしょうか。

在住している県の自治体に確認しよう

いくら健康な高齢者だったとしても、ひとり暮らしが長くなったり外出が困難になったりすると、それだけで物事に対する意欲が低下してしまうものです。そして、意欲が低下することで食欲も低下して次第に衰えてしまいます。そのため、介護が必要ではない高齢者だったとしても、高い意欲を持ってもらうために自治体はさまざまなサービスを提供しているのです。

こういった介護予防によって要介護状態の発生を防ぎますが、提供しているサービスは自治体によって異なります。厚生労働省は都道府県や市町村に対して介護予防の支援を行っているため、まずは生活している自治体でどのようなサービスが行われているのか確認しましょう。

介護用品を支給してくれる場合もある

自宅で高齢者の介護をする場合にトイレは大きな問題となります。そのため、自治体では紙おむつや尿取りパッドなどの介護用品の支給を行っているのです。大人用の紙おむつや尿取りパッドは買いに行くことも大変ですが、自治体によっては自宅まで届けてくれますので手間がありません。さらに、介護用ねまきを支給してくれる場合もあります。

また、ひとり暮らしの高齢者は多いものですが、調理中のトラブルや漏電などで火事のリスクがあります。そのため、高齢者だけの世帯に火災報知器や自動消化器の設置も行っているのです。火事の被害は本人だけでなく近隣住民にも被害が及ぶことがありますが、こういった装置を設置することで被害を最小限に留めることができます。

タクシー券など外出支援をしてくれる場合もある

高齢者によっては外出する意欲が低下してしまうものです。特に車を持っていない世帯はどうしても外出が面倒になってしまい、これによって精神的にふさぎ込んでしまうこともあります。そのため、自治体によっては外出支援サービスを行っているのです。

具体的にはタクシー券の配布です。高齢者の中には運転免許証を返納して車に乗れない方もいますが、タクシーであれば問題ありません。さらに、杖や車椅子の方でも簡単に乗り降り可能な、リフト付きの福祉車両やバスで器量機関への送迎を行う自治体も見られます。これによって通院が楽になるだけでなく行動範囲が広がるため、生きる意欲を向上させることができるでしょう。

配食や理美容サービスもしてくれる

食事とは栄養の摂取だけでなく毎日の楽しみのひとつですが、高齢者だけの世帯や高齢者のひとり暮らしになってしまうと、自由に調理や買い物ができなくなってしまうものです。そのため、自治体では食事を届けるサービスを行っています。メニューも栄養バランスが考えられているので健康面も安心で、配達スタッフと顔を合わせることで生活にもメリハリが生まれます。

そして、高齢者の中に理美容に出かけることが困難になることもありますが、自宅へ理容師や美容師の派遣を行っている自治体もあります。髪型を整えることで清潔になるだけでなく、精神面も前向きになれるものです。

自治体は高齢者のためにさまざまなサービスを提供しています。介護用品の配布はもちろんのこと、タクシー券や福祉車両による外出支援、配食や理美容サービスなどがあるのです。提供しているサービスは自治体によって異なりますので、自治体の窓口などに確認をしましょう。