老人ホーム・介護施設の選び方
在宅介護が厳しくなった場合、施設介護に切り替えを検討する人もいます。しかし、介護施設費用は決して安いとはいえない金額です。そこで、今回は介護施設に格安で入居することは可能なのかについて紹介します。
介護施設費用は月に20万前後が必要
介護施設費用は、最低でも20万円前後は考えておきましょう。地域によって費用の変動はありますが、介護付き老人ホームであれば大体12万円～30万円の間が施設費用といわれています。
特別養護老人ホームとは違い、有料老人ホームの場合はおむつ代などの費用が自己負担になります。そのため、毎月の費用だけではなくおむつ代や雑費も入れて費用を考えなくてはいけません。その結果として、12万円～30万円と金額の幅が大きくなるのです。
家賃や水道光熱費だけではなく、食事代も1食辺りで計算されているため、その分だけ費用が追加されていきます。食事面も栄養管理士がしっかりバランスの良い食事を考えてくれるため、その分の費用も必要となり、自然と毎月支払わなければいけないお金が増えていくのです。
介護施設は格安で入居は可能か
介護施設に格安で入居できるかについては、まず難しいと考えましょう。介護施設は入居者たちに行う食事、レクリエーション、職員の人件費など、予想以上に費用がかかっています。安易に家賃や雑費などを値下げしてしまうと、相場自体が暴落するだけではなく、経営自体も成り立たなくなってしまうのです。
しかし、経済的な理由で入居に関して心配な場合は自治体や市役所に相談してください。自治体など民間が運営しているケアハウスは、収入によって費用が変わってくるため経済的に余裕がない人でも入居しやすい特徴があります。また、どうしても経済的に難しい場合は、特定の施設に限り、生活保護を受給することで入居できる場合もあります。
こうしたことから、平均以上の収入がある場合は格安での入居はできないと考えましょう。経済的な理由であれば、場合によっては相場以下の費用で入居することも可能です。
安いという点にばかり注目しない方が良い
費用が安いに越したことはないのですが「安い」という点にばかり注目しないようにしましょう。ケアハウスでもなく、一般の介護施設で費用が安い場合、入居者が望むサービスを充分に受けられない可能性が高いからです。基本的に何らかのサービスを受ける場合は、費用が必要になります。低い金額設定にできているということは、最低限のサービスのみしか行っていない場合があるからです。他の介護施設と比べて安いからといってすぐ契約をするのではなく、サービス内容などをしっかり確認しましょう。望んだサービス内容がない場合、別にヘルパーをお願いしなくてはいけなくなり、結果として一般的な費用よりも割高になっていたということのないように注意しましょう。
施設の評判も確認しておく
現在、高齢化社会が進んでいることもあり、介護施設は満員状態で不足しているといわれているほどです。そのなかで極端に入居者が少ない場合、予想以上に格安になっている施設は評判が悪い可能性もあります。入居後に評判が悪かったことが分かっても、退去して別の施設に入居するとなると費用がかさむため、前もって評判を調べておくことは大切です。大切な家族を任せる施設なのですから、入居前にできることはやっておくに越したことはありません。
介護施設に格安で入居というのは、現実問題として難しいようです。その理由は24時間体制でケアをしてもらえるため、費用が割高になるのは仕方のないことだからです。経済的な理由でどうすればいいか分からない場合は、自治体や役所に相談に行きましょう。確実に格安で入居できるとはいえませんが、そのときの最善の方法をアドバイスしてもらえるため、悩みが解決する場合もあります。
