今注目が集まる日本最大級の出前サイト!株式会社出前館 代表取締役会長・中村利江さんのイマまで

U.K.こと楠雄二朗さん(Uちゃん)と、株式会社エースタイルの谷本吉紹社長(谷さん)がDJを務めるラジオ番組「それU.K.!! ミライbridge」。

前半は、関西で活躍しているビジネスマン、アスリート、有名人をピックアップし、その方のイマまでの歩み、そして、ミライについてお話を伺うミライ・リーダーのコーナー。

第61回目の今回は、株式会社出前館 代表取締役会長・中村利江さんをゲストにお招きしています!

スマホひとつで簡単に!超便利な出前サービス

「出前館」とはどういうサービスなのか教えてもらっていいですか?

全国2万店以上の飲食店さんに注文ができるサービスです。
注文はスマホやネット、最近ではアレクサといったスピーカーでも注文できるようになっています。

「アレクサ、出前館に繋いで」って言ったら出てくる?

「ピザはいかがですか?」とかって聞いてくれるんですよ。

元々は主婦をしながら、ほっかほっか亭のマーケティングの責任者として勤務されていた中村さん。

今から約20年前、外食産業はピークを迎えて「今後は人口も減っていき、外食(イートイン)だけでは厳しい」という状況に。
そこで次の生き残り策を考えた時に、「宅配」「出前」というところに道筋があると、飲食業界の人々がちょうど気づき始めていた頃だとおっしゃいます。

当時、ほっかほっか亭でもチラシ広告を出して電話で注文を受ける形を取っていましたが、これからはインターネットの時代だということで新しいやり方を模索していた際、出前館のことを知ってその業態に惹かれたそうです。

それから出前館に入社し、今では代表取締役会長として務められるようになりました。

学生起業で“モーニングコール事業”!?

そんな中村さんですが、関西大学に通っていた頃に「人が困っていることを解決するような方法で、かつお金儲けができたらいいな」と思い、学生で起業をされていたそうなんです。

「モーニングコール事業」でしたっけ?

そうです、同級生の男の子がすごく遅刻して来るので「なんでそんなに遅刻するの?」って聞いたら「かわいい女の子の声で起こしてくれたら遅刻しない」って言われて。

わかります、夢ですね!(笑)

中村さん「じゃあかわいい女の子いっぱいいるから、順番に電話したらいいんじゃないかっていうのが元々の発想だったんですよ。資本金100万円で始めて基本は月々3,000円で始めたんですが、それじゃ儲からないので考えたのが“阪神タイガースオプション”。当時バースが活躍していたので、『昨日バースがホームラン打ちましたよね?おめでとうございます!』でプラス5,000円みたいな」

谷さん「発想がおもしろいですよね!ない物を作っていく、っていう」

窮地でも行動し続けた女性社長

女性という立場でいろんなことに挑んでいくメリット、デメリットって何かありましたか?

デメリットの方が大きかったですね。
一番最初に苦労したのが、この出前館を引き受けさせていただいて社長になった瞬間ですね。

当時の出前館には借金があり、社員の給料も払えないほど苦しく、さらに借金をするか出資者を募るしかなかったとおっしゃいます。

ベンチャー企業に支援している銀行に融資を受けられないかと、十数社まわって相談するも全て断られてしまうことに……。

あまりに断られるから「すみません、理由を教えていただけますか?」って聞いたんですよ。
そしたら「女の人だからいつ逃げるかわからない」って本当に言われたんです。

今の時代じゃ言えないセリフですよね。

中村さん「もう一つは、当時の社名が『夢の街創造委員会株式会社』だったので“社名が怪しいから”ってゆうのもありましたね(笑)」

社長になった時すごく辛くてお金もなく、いつ辞めようかと一人心の中で思う日々だったそうですが、修正案をどんどん思いつき、じわじわと積み重ねて今日までやってこられたとおっしゃいます。

新しい発想で、失敗からの大逆転!

そんな中、こんな大きな失敗をした経験も……。

今はB to Cで、主に一般の方にご注文いただいているんですけど、企業向けにやると額が大きいじゃないですか。

過去、某大手化粧品会社の社内のお弁当システムを請け負う話があり、年間3億円の流通金額があるということでシステムや営業力を投資してやられたそうですが、上手くいかず大打撃を受けたのだそう。

しかしそこから、「せっかくB to Bの仕組みを作ったのだから、このシステムをいかすしかない!」と新しい事業を展開することに。

東京のホテルがルームサービスをだんだんしなくなっていたので、「ホテルのルームサービスに転用できますよ」と営業したんです。

中村さん「お部屋の中にネットを置くホテルも増えてきましたよね。その中にホテル専用の出前館を作っていただいて、注文する仕組みを導入したんです」

粘り強いですね!
そんな状況だったら、僕ならもう辞めようって思っちゃいそうです。

中村さんの座右の銘は?

かつてのように一人で経営を引っ張っていく形ではなく、今は会社として大きな動かし方ができるよう、組織的な経営体制を整えることが実現したとおっしゃいます。

今回のコロナ禍で、デリバリーの大事さですとか、テイクアウトの重要さをやっとわかっていただいたんですけど、まだまだイートインにこだわられている飲食店さんがすごく多いんですよ。

中村さん「イートインだけではなく、出前もテイクアウトもした方が飲食店の押越が強くなるんですよっていうことを言い続ける必要があって、そうやって告知していくのも私の会長としての役目なんだろうなと思っています」

中村さんの座右の銘は、「艱難汝を玉にす(かんなんなんじをたまにす)」。

まさに、先ほどおっしゃっていた「逆境を乗り越えていってどんどん強くなっていく」みたいな。

ボロボロの玉だったかもしれないけど、苦労をすればするほどどんどん磨かれて光る玉になるよ、っていうことらしいんです。

今日は学校の校長先生に来ていただいたような気分です。
ありがとうございました!

株式会社出前館

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