介護にもおしゃれと笑顔を♪ 株式会社笑顔音（えがおん）菊本美和さん

「それU.K.ミライbridge」後半は、大阪難波にあるFM OH！の中に、日曜日のこの時間にだけオープンするパートナーズカフェ。
介護・福祉・看護業界で活躍されている、普段はなかなか脚光を浴びない方々に、スポットライトをあてて主役にしていくコーナーです。

第29回目のゲストは、株式会社笑顔音（えがおん）菊本美和さん

今回はお茶の間のアイドルU.K.さん(Uちゃん)と、YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」のまさZO20がお届けします！

要介護の高齢者の方を対象としたアパレルメーカーを経営し、ユニバーサルウェアの企画、製造、販売をされる菊本さんに詳しいお話をお伺いしました。

具体的にどんなウェアを作ってらっしゃるんですか？

介護される方がつける食事用のエプロンです。
一般的ではよだれかけタイプのものが出回っていますが、うちは洋服のようにファッションを楽しんでもらえるようなデザインにこだわっています。

介護用のエプロンとのことですが、見た目は綺麗なブラウスのよう♪

菊本さん「普通のお洋服のようなデザインですから、上からカーディガンを着てもらったらそのままデイサービスに出かけていただいて、そのままお食事をしていただくこともできるんですよ」

すばらしい！触り心地もいいし、最高ですね。

高齢者の方にもなじみのある優しい素材、ポリエステルちりめんで作られています。
強撥水コーティングが施されているので、数十回お洗濯しても平気！

洋服のような見た目ですが、車イスの方でも簡単に着用できるように両脇がボタン止めになっていて、座ったまま着られる機能的なデザインになっています。

元々はフリーデザイナーとして活動されていた菊本さんですが、お父様の介護がきっかけで事業を始められました。

父が最後亡くなる時、要介護5、障害等級9でずっと療養病床にいたんです。その時に、自分になにかできないかなと思ったのがきっかけでした。

菊本さん「要介護状態になって活動量が少なくなると、表情も乏しくなってきがちなんですよね。なので、寂しい色よりもちょっと派手かな？と思うぐらいの色柄が本当にしっくりきて元気になれるし、素敵なんですよ」

食欲の刺激する色味をエプロンに取り入れたりと、形や機能性だけでない細部にもこだわっているそう。

食事する時って男性もいるわけじゃないですか？
このエプロンを着ているだけで、ちょっと少女の心に戻れるというか、食事がもっと楽しくなりそうですよね！

そうなんです。食事をするからエプロンをつける、ではなく「このエプロンを着たいから外食に行きたい！食事がしたい！」と思ってもらうことが私の夢ですね。

かわいい見た目もあり、在宅介護されている方がプレゼント用に購入されることが多いこちらのエプロン。
ただ、きわめて洋服に近い形であるため、なかなか施設では浸透しにい面もあるそうです。

菊本さん「私としては、要介護状態の方がたくさんいらっしゃる介護施設全体でこのエプロンを使ってもらえる日がくれば、というのを目標にやっていまして。」

それで企画されたコラボ商品があるんですよね？

今ご紹介した洋服型エプロンと、一般的なよだれかけエプロンのちょうど中間、2つをミックスした良いところどりのものを作りました。

洋服型エプロンは撥水コーティングをしているため、食べこぼしたものが傘に落ちた水滴のように滑り落ちるため、エプロンが汚れず人に気づかれにくいというメリットがあります。

反面、こぼしたものがそのまま床に落ちてしまい、施設の床が汚れてしまうという悩みも……。

菊本さん「それでこちらは撥水加工をせず、水分を吸いやすい生地にしています。ただ防水加工は施しているので、洗いやすいのもメリットです」

吸いやすく、洗いやすい！
徹底的に現場目線で作られているんですね。

利用される方に寄り添った、おしゃれで機能性も抜群の介護用エプロン。
多くの方が笑顔になれるよう、これからもたくさん届けてほしいですね。

株式会社笑顔音

プレタ介護エプロン・シニア用ファッションの企画・製造・販売