食の支援で新たな看護の向き合い方を提案!脳卒中と栄養ケアのコンサルタントナース Nurture代表・内橋恵さん

「それU.K.ミライbridge」 後半は、 大阪難波にあるFM OH!の中に、日曜日のこの時間にだけオープンするパートナーズカフェ。
介護・福祉・看護業界で活躍されている、普段はなかなか脚光を浴びない方々に、スポットライトをあてて主役にしていくコーナーです。

第26回目のゲストは、 脳卒中と栄養ケアのコンサルタントナース Nurture(ナーチャー)代表・内橋恵さん。

今回はお茶の間のアイドルU.K.さん(Uちゃん)と、YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」の まさZO20がお届けします!

訪問看護師と一緒に、栄養ケアで現場支援

――コンサルタントナース Nurture(ナーチャー) とは、どういった組織なのでしょうか?

訪問看護師さんのところに出向き、“栄養ケア”の観点で患者さんをどのように支援させていただくのがよいか、コンサルさせていただいています。


元々は西 依見子(にし えみこ)さんという看護師さんが活動されていらっしゃったのがきっかけで、現在は、コンサルタントとして看護師の育成と“栄養看護”の普及を目指して活動されているそうです。

内橋さん「訪問看護ステーション、特に小さいところは、看護師が知識を深めるために勉強しに行きたくても、人手不足で代わりに入ってくれる人がおらず勉強しに行けないことが多いんです。そこで、私自身が現場に足を運んで、たとえば栄養状態が悪い患者さんに対してどのように改善すればよいかなど、一緒に考えてアドバイスさせていただいています。」

食べる順番で栄養効果が変わる!?

実際に、在宅の方でいうと8割の方が低栄養の恐れがあると言われています。
いろんな要因がありますけども、日本には元々粗食神話というか、もうとにかくご飯と味噌汁、漬物でいいよ!といった考えがどこか蔓延している背景も一つにあるのではないかと……。


U.K.「 僕も言われたことありますわ、毎日おにぎり食べとけばええねん、そしたら病気も治るって。」

食べる順番とかも、野菜から食べたほうがいいよ!って結構聞くと思うんですけども。それも人によって本当は違うんですよね。


野菜から食べることは血糖値が上がるのを抑制する効果があるので、血糖値が高い方や糖尿病の恐れがある方には効果的ですが、あくまで一人ひとりに合った栄養の取り方が必要だそう。

内橋さん「やっぱり筋肉の元になるのはタンパク質なので、“いつまでも元気に自分の足で歩きたい”、“運動をしている”という方はお肉やお魚をしっかり食べることが大切です。あと少食になった高齢の女性の方ですと、すぐお腹がいっぱいになってしまうので先にお肉から食べていただいたり。『食べる順番』というのはとても重要ですね。」

あと、お味噌汁の最後の一口は残した方がいい、とかね。

あそこが一番おいしいところやん!(笑)

お味噌汁の塩分濃いのは、最後に残る部分。
一口でいいから我慢する、飲みきらない!

いつか「栄養看護学」の教科書を作りたい!

――最後に、内橋さんに今後の夢をお伺いしました。

“栄養看護学”という教科書を出すことが夢の一つですね。


「看護師の勉強として“栄養学”っていうのはあるんですが、“栄養看護学”という授業はないんです」と内橋さん。

栄養ケアの教育プログラムを通して、新しい看護の向き合い方を確立させることが夢だと語ってくれました。

今日は奥深いお話を聞かせていただいて、ありがとうございました!


現場支援の活動以外にも、書籍や雑誌、Webメディアなど執筆活動もされていて、栄養のことや日常生活にいかせる知識、アドバイスが書かれています。

実践できることも盛りだくさんなので、看護に関わる方や興味のある方は
ぜひご覧になってみてくださいね!

Nurture(ナーチャー)

“脳卒中と栄養ケア”のコンサルタントナースとして、研究・執筆・現場教育の分野で看護の質のさらなる向上に貢献し、 看護師の育成と“栄養看護”の普及を目指す。