「それU.K.!! ミライbridge」 後半は、 大阪・難波にあるFM大阪の中に、日曜日のこの時間にだけオープンするパートナーズカフェ。
介護・福祉・看護業界で活躍されている、普段はなかなか脚光を浴びない方々に、スポットライトをあてて主役にしていくコーナーです。
第100回目のゲストは、株式会社Rebe・狩野良太さん。
今回はお茶の間のアイドルU.K.さん(Uちゃん)と、YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」のまさZO20がお届けします!
仕事を退職して東吉野村で街づくり
今回は、奈良県東吉野村で街づくりをされている狩野さんにお越しいただきました。
まさZO20「吉野って聞くと、大阪の人からしたら桜の綺麗なところっていうイメージがあると思うんですけど、東吉野村はそこからさらに車で30分走らないといけないような遠方の方にあるんです。道の駅に食料品が置いてありぐらいで、村にはスーパーマーケットもないんですよ」
東吉野村では現在過疎化が急激に進んでおり、高齢化率が57%。
20代の方も割合もすごく少なく、生まれ育った方も大学進学のタイミングで街を出てしまうような地域なのだそうです。
この地域の“ご高齢の方のお手伝い”を軸に、多角的に活動されているのが狩野さんなんです。
理学療法士というリハビリの資格を持ち、今で16年目になるという狩野さんですが、2022年3月末に老人ホームの施設長を退職され、現在は東吉野に拠点を置いて活動をされています。
地域活性のための環境作りからスタート
具体的にはどんな活動をされているんですか?
祖母の家が築100年ほどの古民家なんですが、リノベーションをしてマルシェなどのイベントを開催したり、人と人が繋がれるような場所作りを提供しています。
ご高齢の方のお手伝いをするというのが活動のメインテーマですが、それだけをしていこうと思ってもなかなか難しい地域だそうで……。
そもそも働き手がいないんですよ。
狩野さん「元々は訪問介護とかデイサービス事業をしているところもあったんですけど、今はどこも撤退してしまって介護施設が2施設だけという状況なんです。高齢者の方にとっては住み慣れた東吉野に最期の時まで住み続けたいと思っているけれども、住みづらくなっているのが現状ですね。その話を聞いて、『自分として何かできることはないかな』と思ったのが始まりです」
まさZO20「それを成し遂げようと思うと、外から若い人を呼んでこないといけないんですよね」
狩野さん「日帰りで通うのもなかなか難しい地域ですので、ゲストハウスとWi-Fi環境を整えてお仕事できる“ワーケーション”のような場を作っています」
若い人に向けたゲストハウス&ワーケーションスペースも
――狩野さんの今後の目標は?
狩野さん「昨年、クラウドファンディングにも挑戦させていただいたんですけども、3つ目標があります。一つは子どもからお年寄りまでみんながありのままでいられるような社会を作っていきたい。2つ目は元々自分にルーツがある東吉野村の魅力を全国に発信するということ。それから、医療介護職というと一つの施設で働くのが当たり前だったんですけども、休みの日とか週何日かは自然の中で好きな仕事ができるという働き方を作って、それによって高齢者たちの悩みを解決していく仕組み作りをしたいというのが3つ目です。田舎でも持続可能なモデルを作って、全国で同じような課題を抱えている村にも届けていきたいなと思っています」
「この地域で誰もやろうとしないことだからこそ、自分のやる意味がある」という思いが一番のモチベーションになっているという狩野さん。
以前開催したマルシェには、2日間で約100人もの地域の方が来てくださったそうです。
まさか高齢者の方は来られないだろうと思っていたんですけど、たくさんの方に来ていただいて驚きもあり、期待もしてくださっているんだなというのを感じました。
みんな刺激がほしいんだよ。だから若い人がイベントをすることで集まってくれるんじゃないかな、多少無理してでも。
活動を続けることが大事ですね!
狩野さん「今後は地域の方との関係性、土台をまずきっちり作るというのが目標です。東吉野村は本当に田舎で何もないと言えば何もないんですけども、この自然の中でしか感じられない味わいがあって、来ていただかないとわからない部分もあります。今年の夏にはゲストハウスやワーケーションスペースをオープンしますので、ぜひ遊びに来ていただけたら嬉しいです!」
株式会社Rebe・狩野良太さんにお越しいただきました。
ありがとうございました!
Re:be東吉野
YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」
株式会社エースタイルの社員3人が結成したYouTuberユニット。介護あかるくらぶ(明るく×Love)として、介護にまつわる情報を発信。