U.K.こと楠雄二朗さん(Uちゃん)と、株式会社エースタイルの谷本吉紹社長(谷さん)がDJを務めるラジオ番組「それU.K.ミライbridge」
前半は、関西で活躍しているビジネスマン、アスリート、有名人をピックアップし、その方のイマまでの歩み、そして、ミライについてお話を伺うミライ・リーダーのコーナー。
第31回目の今回は、前回に引き続き、白十字株式会社 マーケティング部 柴野壮史さんをゲストにお招きしています!
工夫を凝らしたこだわり設計!
医療現場で使用される衛生材料や、介護で必要となる大人用紙おむつなどを製造販売する白十字株式会社。
前回は、123年続く会社の秘訣や大人用紙おむつの誕生秘話をお伺いしました。
医療や介護現場の声を丁寧に聞き取って、それを商品に反映してらっしゃるんですよね?
そうなんです。たとえば、職員さんがよく入れ替わる介護現場では「初めて扱う方でも誰でも簡単に使える設計がいいのでは」と感じ、「あてナビテープ」というものを考えました。
おむつに取り付けたという「あてナビテープ」とは、おむつのベストな当て方をナビゲーションしてくれるもの。
そのテープに沿って装着すれば、足周りと腰周りのフィット感を損なわずに、モレをしっかり防いで着けられるように設計されています。
“現場の声をどこまで盛り込めるか”に尽力して、日々商品開発されているんですね。
おむつに頼らない、おむつケア
さまざまな紙おむつを開発製造されていますが、実はただ快適なおむつを作っているだけではないんです。
柴野さん「普段、おむつの使い方などの講習会をさせていただくことがあるんですが、これまではおむつの漏れない工夫や、こう使えばいいですよ!というお話ばかりしていたんです」
ある日、介護業界でも有名な国際医療福祉大学大学院の竹内孝仁先生の講演を聞いたことで、そこからおむつに対する考え方が大きく変化したそう。
竹内孝仁先生は自立支援論を確立してらっしゃる方で、「プロの介護っていうのはおむつ交換が上手くなることではない」と。
「アプローチ次第で今しているおむつは、いずれはずれるようになる。そう考えてそれに向かったケアをしていく、それがプロだ」とおっしゃたんです!
でもそれが本人にとっても一番の幸せですよね。
誰かの手を煩わせている、お世話をかけているという思いほどストレスになるものはないんじゃないでしょうか。
柴野さん「単なる商品の使い方や工夫の指導だけでなはく、アプローチによっておむつがはずれるかもしれない!」という考えを持った上でケアしていけるよう、メーカーとしても発信していかなければならないと思っています」
いつかは自立できる日を願って
U.K.「尿失禁で悩まれている方も多いと思いますが、おむつに頼らない具体的な対策としてどうすれば良いのでしょうか? 」
実は、水分をしっかり取ることなんです。
そうなんですか!?
普通、漏れるのが怖いからあんまり水分を取らないようにしようとしてしまいがちですが……。
逆なんです。
でも水分を取るだけじゃだめですよ。取ったあとにしっかり運動などして、出すものをきっちり出すというのが大切です。
柴野さんいわく、水分をしっかり摂取することで覚醒力、つまり意識がしっかりとしてくるんだそう。
水分が少ないと脳の活動力(覚醒水準)が落ちてしまいます。そこで水分をしっかり取って意識がはっきりすれば、おしっこも抑制できる、つまりトイレに行くまでに我慢できるようになるということなんですね。
柴野さん「介護の生理学をもとにした自立支援介護の取り組みも進んでいますので、こういったことも私たちは提供していかなけばいけないと思っています。おむつの当て方の講習に付加して、大切な情報をどんどん提供できるように努めていきたいですね」
2019年秋には、落語家の三遊亭円楽さんをブランドナビゲーターにした「サルバ やわ楽パンツ」もリニューアル!
今後も、介護する方やされる方にとって良い紙おむつを開発していってほしいですね。
白十字株式会社
医療と介護のトータルヘルスケアカンパニー。衛生材料、製綿、紙綿、及び紙綿製品、医薬品、医療機器、医薬部外品、化粧品及び日用品雑貨の各製造販売 など