重度の障害を持つお子さんとお母さんのために。株式会社ruson代表取締役・片岡渚さん

「それU.K.!! ミライbridge」後半は、大阪・難波にあるFM大阪の中に、日曜日のこの時間にだけオープンするパートナーズカフェ。
介護・福祉・看護業界で活躍されている、普段はなかなか脚光を浴びない方々に、スポットライトをあてて主役にしていくコーナーです。

第87回目のゲストは、株式会社ruson代表取締役・片岡渚さん。

今回はお茶の間のアイドルU.K.さん(Uちゃん)と、YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」のまさZO20がお届けします！

“重心児特化型”の児童発達支援放課後等デイサービス

お母さんの味方、渚社長にお越しいただきました。

3人のママをしています。看護師も15年間してまして、社長業はまだ1年ちょっとなんですけど、カジュアルにすべてこなしております。

経営されているお店の写真を持ってきてくださった片岡さん。

Uちゃん「美容室？」

まさZO20「に見えますよね？実はこれ、重症心身障害児向けの重心児特化型児童発達支援放課後等デイサービスなんです」

Uちゃん「デイサービスなんですか！これだけポップな建物だと、子ども達も喜ぶでしょうねぇ」

片岡さん「特にお母さんにも喜んでいただきたくて、このような外観と内観にしました」

ちなみに、『重心児』っていうのは具体的にどういうお子さんのことなんですか？

重度の肢体不自由で歩くことができない状態で、重度の知的障害も合わせ持っているお子様。または高度な医療ケア、人工呼吸器がついていたり胃ろうをしていたりっていうお子様です。
こちらのデイサービス『ekubo』は、そういったお子様をお預かりする場所なんです。

重心児を見るのはリスクが高い分、「お預かりできない」という事業所さんが多いそうです。

ですが片岡さんは、「背負っているのはリスクではなくてお母さんとお子さんの未来だと思っているので、すごくやりがいを感じてやっています」とおっしゃいます。

お母さんの時間と心のゆとりを作るために

まさZO20「重症心身障害児のお母様っていうのはお子さんから片時も目を離せないんで、カフェにも行けないし、極端な話スマホ触る時間もないぐらいなんです」

そこで、お子さんを家でずっと見るのではなく『ekubo』に預けることで、自分の時間や心のゆとりも持てるようなるんじゃないかと。
そうやって「ママのために何かできないか」というところで、今片岡さんが頑張ってらっしゃるわけなんですよね。

可愛いわが子とはいえ、しんどいのは当然だと思うんですけど、そこを「しんどい」っていえないような風潮があるんです。
そんなこと全然気にせずにプロに任せて、「ランチ行ってきて」とか「ちょっと昼寝して」という風にお手伝いしてあげられる場所でありたいと思っています。

まさZO20「だからこそ施設の見た目をカフェや美容室のようにして、明るい行きたくなるようなイメージで作られているんですよね。『罪悪感とか後ろめたいことは一切感じなくていいんだよ』っていうメッセージを込めてらっしゃるそうですよ」

居宅訪問型の新規事業もスタート

実際にデイサービスを見学させてもらったというまさZO20。

その感想を聞いてみました。

何よりすごいなと感じたのが、看護師さん3人と保育士さん、救急救命士さんがいらっしゃるので、お母さん方も安心してお預けできるんじゃないかなって思いました。
片岡さんも看護師歴15年で、集中治療室とか小児救急の最前線で活躍されていたベテランの方なんですよね。

なるほどね、すごいなぁ。可憐な雰囲気の方ですが、逞しいんですね！

最後に、片岡さんからリスナーの皆さんに伝えたいことをお伺いしました。

2021年12月から事業所『ekubo』が、居宅訪問型の児童発達支援事業も始めます。
これは大阪市内でもまだ1つの事業所しかしていなくて、なかなか広まっていない支援なんですけど、超重症児、家からまったく出られないような重症児のお宅に伺って、発達支援やお母さんのケアをさせていただく事業になります。

片岡さん「そういったお母さん方って孤立してしまってなかなか情報を得る機会がないんですよね。なので私たちはまずお母さんから話を聞いて、『お母さんにも自由な時間を取ってもいいんだよ』『他にもいろんなお母さんがいるよ』っていうお話をさせてもらいます。いろんな横の繋がりを持っていただきたくて、お家まで伺って事業を行っています」

「超重症児を持つお母さんに届くように」との思いでお話してくださいました。

詳しい情報は『ekubo』のホームページ、または公式Instagramをご覧ください。

片岡さん、貴重な情報をいただきありがとうございました！