「それU.K.ミライbridge」 後半は、 大阪難波にあるFM OH!の中に、日曜日のこの時間にだけオープンするパートナーズカフェ。
介護・福祉・看護業界で活躍されている、普段はなかなか脚光を浴びない方々に、スポットライトをあてて主役にしていくコーナーです。
第35回目のゲストは、インクルーシブデザイン・国宝孝佳さん。
今回はお茶の間のアイドルU.K.さん(Uちゃん)と、YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」のまさZO20がお届けします!
少数派であることを強みに、新しいものづくりへ
兵庫県三木市にある西光寺というお寺の僧侶の末裔であるという、国宝さん。
株式会社国宝という会社を立ち上げ活動されていますが、「インクルーシブデザイン」という考えで洋服を作られています。
インクルーシブデザインとは、障害者や高齢者、外国人など、従来デザインする際の流れからはじかれていた人(主に少数派の方)を、デザインのプロセスに巻き込んでものづくりする手法のことです。
少数派の方々、たとえば障害があって手指が不自由な方に寄り添った、使いやすい洋服づくりをしています。
それが結果的に「みんなにとって使いやすい、新しいものになる」という考え方です。
世の中って多数派によって便利なものが多く作られてるんですよね。たとえば、右利き用のモノが多かったりとか。
それが当たり前すぎて、少数派の人たちのことは普段考えることがなかったし、気付こうともしていなかったなと……。
なので、障害があっても使いやすい洋服を作るには、マイノリティ=少数派の人たちと一緒になって作ることが大事だと気付いたんです。
この活動をするきっかけになったのが、前職での経験だったそう。
以前、理学療法士として働いていた際、ケガや病気をしたり、障害があって手指が使えない方はうまく洋服が着れない……障害を負ってしまったら諦めるしかない、といったネガティブな状況を目の当たりにされた国宝さん。
国宝さん「その障害、その不便もきっと誰かの役に立つ。自分の障害が誰かのためになって良かったな、と。そう思えるような流れを何か作りたい!と思ったんです」
障害があっても使いやすい! 機能的でおしゃれな1枚
活動を始めてから周りの方からの応援もあり、作った服を実際に発売するところまで具体化してきました。
実際にどういった洋服を作られているんでしょうか?
1枚、持ってきてもらったシャツを見せていただきました!
ボタンが留められない人のために、横にファスナーがついていて、かぶっても着られるデザインになっているんです。
正面にボタンも付いているから、普通のシャツに見えるようになっているんですね!
障害のある人が使いやすいものは、障害がない人にも使いやすいんですよね。
見た目もおしゃれで、僕も1枚ほしいです!
機能性とおしゃれなデザインを兼ね備えた、こだわりと想いが詰まった1枚なんですね。
今後の目標は?
そんな国宝さんの今後の目標をお伺いしました。
障害者の方を巻き込んだサービスやイベント含め、インクルーシブデザインというものづくりの考え方を取り入れると今までにない新しいモノが生まれるんです。
そこに価値があり、経済効果も見込めるので、持続的に発展していけるようにこの手法をどんどん広めていきたいと思っています!
いずれは「衣食住」にも、このインクルーシブデザインを取り入れて活動していきたいと語ってくれました。
ついつい「便利=ダサい、スタンダード」と思いがちですが、それは違うんだと。
すごくファッショナブルで便利で、みんなが着られる洋服。誰も思いつかなかったですよね!
これからも、どんどん便利でおしゃれな洋服を、そして様々なものづくりを広めていってほしいですね。
ラクラスプロジェクト
インクルーシブデザインの手法を取り入た洋服づくり、ものづくりワークショップ ほか
株式会社 国宝
ユニバーサルコンサルティング、ワンコイン転倒予防運動療育、訪問リハビリテーション、パーソナルリハビリテーション ほか