高齢者に寄り添って食事を作る介護食士とは?株式会社ふくはち 代表・長岡麻衣子さん

「それU.K.!! ミライbridge」 後半は、 大阪・難波にあるFM大阪の中に、日曜日のこの時間にだけオープンするパートナーズカフェ。
介護・福祉・看護業界で活躍されている、普段はなかなか脚光を浴びない方々に、スポットライトをあてて主役にしていくコーナーです。

第74回目のゲストは、株式会社ふくはち 代表・長岡麻衣子さん。

今回はお茶の間のアイドルU.K.さん(Uちゃん)と、YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」のまさZO20がお届けします!

高齢者向け住宅で食事を作る“介護食士”

お食事を通してご高齢の方のサポートをされている長岡さんにお越しいただきました。

長岡さんは高齢者向け住宅の厨房の運営管理をされてるんですけど、そこの食事がね、ブログで見たらとんでもなくおいしそうなんですよ!

(料理の写真を見て)これ、完全に料理本に載っているお料理じゃないですか!
この施設でこれだけ料理にのだわっているっていうのは、どういういった理由からですか?

サービス付き高齢者向け住宅なので、利用者さんはそこに住まれているんですよね。
その利用者さんのご家族に代わって食事を作っているので、家庭的であり温かさもあり、たまにきらっと光る非日常を届けられたら『毎日が彩られて穏やかに過ごせるかなぁ』という思いを込めて作らせていただいています。

そんな長岡さんですが、「利用者さんにとって、自分の料理が人生最期の料理になるかもしれない。だから絶対に手を抜けない」とおっしゃいます。

長岡さん「よその病院や施設の食事って、どうしても暗いイメージが皆さんあると思うんですけど、そこを払拭したいって思うのと、いずれ迎える最期のその日まで、私の作る一食がその人の最後になるって考えたら、やっぱり尊くて重みのある仕事をさせていただいているなと思うんです。毎食毎食、手を抜かずに作って、最後まで『おいしかった』『これが食べたかった』って言ってもらえるような食事展開を目指しています」

予想外のきっかけから始まった介護食のお仕事

元々は障害のある子ども達をサポートする仕事をしたかったという長岡さん。
しかし入社後にその会社が障害事業を撤退することに……。

長岡さん「子どもの発達支援事業に携わるつもりで入社したんですけど、介護をするか料理をするかどっちかを選んで手伝ってって言われて、消去法で『じゃあ厨房を手伝います』って始めたのがきっかけでした。いきなり『はい、明日作って』という感じで……」

Uちゃん「無茶ぶりにも程がありますけど(笑)、それがあったからこそこれだけのすばらしい感動的な料理が生まれているんですね!」

そうして今は介護食士としてご活躍されていますが、今後の目標をお聞きしました。

子どもに携わることが好きだったので、今後は子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、みんなが食事を通して集えるような場を作りたいなっていう大きな目標があります。

長岡さん「でも今はひとまず目の前で携わらせていただいている利用者さんに一番寄り添って、ご家族にも信頼していただけるような丁寧な食事作りができるように努めていきたいなと思っています」

「これから高齢化が進んでいくので、少しでも高齢者の方をいたわっておいしい食事を提供してくださる介護食士さんがちょっとでも増えたら嬉しいなと思っています」という思いも教えていただきました。

長岡さん、お越しいただいてありがとうございました!

YouTuberユニット「介護あかるくらぶ」

株式会社エースタイルの社員3人が結成したYouTuberユニット。介護あかるくらぶ(明るく×Love)として、介護にまつわる情報を発信。