U.K.こと楠雄二朗さん(Uちゃん)と、株式会社エースタイルの谷本吉紹社長(谷さん)がDJを務めるラジオ番組「それU.K.!! ミライbridge」。
前半は、関西で活躍しているビジネスマン、アスリート、有名人をピックアップし、その方のイマまでの歩み、そして、ミライについてお話を伺うミライ・リーダーのコーナー。
第162回は、トゥモローゲート株式会社 代表取締役・西崎康平さんをお招きしています!
とっても気になる「ブラックな企業」とは!?
大阪と東京にある企業ブランディングとデザインの会社、トゥモローゲートの西崎さんにお越しいただきました。
西崎さんは「ブラックな企業」の社長とのことですが、どんな会社なんですか?
ホームページもブラックを基調にしていて、「大阪で一番おもしろい会社」と書いてあるんですよね。
弊社は、企業のブランディングをメインでやっています。
BとBのビジネスなんですけど、一言で言うと「おもしろい会社作り」をお手伝いする事業ですね。どんな会社を作ったらわくわくドキドキするかっていう。
今は従業員数は40名で、アメ村にある大阪の事務所は約7,000万円かけて改装されたオシャレな空間だそうです。
谷さん「会社というよりは遊ぶ場所みたいな感じで、社員のお子さんも来ていたりしてすごく楽しそうなんですよ」
紆余曲折あった創業時代のお話
――西崎さんが今の会社を作られたきっかけは何だったのでしょうか?
2010年に会社を作ったんですけど、27歳の時に「変な会社を作りたいな」と思っていたんです。僕、変わり者だったんで。
西崎さん「周りの人と同じことが嫌いなタイプだったんで、自分らしく働きたいなと思った時の選択肢が『起業』だったんです。学生の時に事業するぞと決めていたんですけど、この頃は起業する力も経験もなかったんで、まずは力を付けようと思って人材コンサルの会社に入りました。リクルート系出身の社長って多いんですよ。なので、そこで5年間勤めて辞めて、今の会社を作りました」
上手くいったんですか?
全然ダメでした。最初は今とは違う事業をしていたんですよ。
西崎さん「2010年はリーマンショックの後だったので景気が冷え込んでいて、就職しにくい時代だったので就活生の方が困っていたんですよ。そこで人材コンサル時代の経験を生かして、元々企業にアドバイスしていた内容をそっくりそのまま就活生にアドバイスしたらニーズがあるんじゃないかなと思って始めました」
しかし全然上手くいかなかったそうで……。
Uちゃん「そもそも学生もお金がないですからね」
谷さん「マネタイズがしにくい事業ですもんね」
西崎さん「おっしゃる通りです。ニーズはめちゃくちゃあったんですけど、収益が得られなくてビジネスモデルとして成立しませんでした」
担当した学生さんは全員内定まで持っていくことができたという西崎さん。
とはいえ、ビジネスとして失敗してしまった理由は「情が湧いてしまったこと」だとおっしゃいます。
西崎さん「お金をもらって相談10回という風に決めてるのに、来る子達ってやっぱり駆け込み寺みたいな感じでくるんで、なかなかお金を取りにくいんですよ。10回分も取れないから、無理やり12回、15回……みたいに増やして慈善事業みたいになっちゃって」
谷さん「ボランティアになってしまったんですね」
当時は見極めが全然できていなかったと、ご自身を振り返られます。
“採用に特化”したデザイン会社へ
今はすごく良い感じでビジネスされていますけど、そうなるに至ったきっかけって何だったんですか?
採用就活支援をやった後に、次は事業シフトして「採用に特化したデザイン会社」にしたんですよ。
どういうことですか?
企業の見えるところ、たとえばホームページであったりを学生目線とか働く側目線で作っていく、企業のブランディングですよね。
西崎さん「学生さん専用のサイトとか、学生さん専用のパンフレットや映像デザインを専門でやっています。ニッチなところなんですけど、僕の前職の“人材コンサル時代の知識”と“デザイン”っていうのを組み合わせたんですが、当時そういうことをやっている会社が他になかったんです。それで上手くいって売り上げが上がったんですよ」
ただ、ここにも前回同様「ビジネスモデルに欠陥があった」と西崎さん。
西崎さん「採用サイトとか採用パンフレット、かなりキレッキレのものを作っていたんですよ。会社のホームページって企業のお客様に見られるのであんまり遊べないじゃないですか。でも採用が目的の学生さん向けのサイトって、かなり遊びが効いたものが作れるんで、すごくおもしろおかしく作っていたんですよ」
すると、10人20人しか説明会に来ていなかった企業に、200~300人来るようになり、採用人数も2倍から5倍と増えていったそうです。
内定者もたくさん出て、お客さんからとても喜ばれたそうですが、どこが問題だったのでしょうか?
谷さん「西崎さんがブランディングした会社に応募する学生さんが殺到しちゃって、採用されない方が生まれてしまった?」
西崎さん「近い!今のお話の延長で、1年後誰も残っていないっていう現象が起こったんですよ」
Uちゃん「そのイメージを描いて入社するものの、現実は全然ちがったと」
採用ブランディング事業を始めたのは2014年から4年間で伸びていたものの、「このやり方では続かない。本質的な経営課題の解決になってない」と考えたとおっしゃいます。
経営の失敗から学んで方向転換!
当たり前の話なんですけど、見た目だけを気にしていて、サービスの内容として中身が伴ってなかったんですよね。
西崎さん「結局、良い採用をしたい良いお客様と良い社員に継続して成果を残してもらいたいと思ったら、“良い会社を作らないと実現できない”っていうことに自分たちの経営の失敗から気づいたんです。そこから、会社の経営理念や目指すゴール、そのためにやらなきゃいけないことをちゃんと設計しました。自社の改変からまず始めていったんですよね」
採用ページ制作、ホームページ制作、SNS運用代行とかだけじゃなくて、“企業のビジョンマップ”ですね。
「何年後にどこに向かっていきましょう」「こんな風に考えてやっていきましょう」という風に総合コンサルみたいなところまでやられてるってことですね。
ここが一般的なデザイン制作会社とかぶらない点だとおっしゃいます。
西崎さん「他のデザイン会社とは、フィールドが違いますので。逆に言うと、ホームページだけ一つ作ってほしい、みたいな案件は全部断っているんですよ」
失敗を経て、トゥモローゲートの社長としてどんどん飛躍の道を歩まれる西崎さん。
SNS活動も積極的にされており、現在はTwitterのフォロワー数が約9万5,000人。
YouTubeの登録者数は約14万4,000人もいらっしゃいます。
谷さん「実はね、先日西崎社長と谷本家がYoutubeでコラボさせていただいたんですよ!Twitterのフォロワーの増やし方だったり、tiktokやYouTubeなどSNSの攻略法をいろいろ教えてもらったんですよ」
次週も引き続き、西崎さんにお話を伺っていきます!