老後のお金を蓄えて介護しながら在宅ワーク
老後のお金を蓄えて介護をしながら在宅ワーク

高齢者への支援のポイント

多くの場合、介護によって収入が減り、費用がかかります。あらかじめ貯金をして、老後の準備をしておく必要があると感じる人もいるはずです。しかし実際は、自分が介護をすることになった段階で、初めてその必要性を知った方もいるでしょう。ここでは、介護をしながらお金を稼ぐ在宅ワークについて説明します。

在宅ワークの仕事とは

在宅ワークは、パソコンやインターネットを使用して、自宅で行う仕事のことをいいます。どのような仕事があるかというと、データの入力やホームページの作成があげられます。ほかにも、専門知識や資格を生かして翻訳や設計、製図を行う方もいます。

内職は自宅で行える仕事ですが、斡旋する会社に登録することで、仕事を受けます。内職をする方は、家内労働法という法律で保護されています。一方で在宅ワークは、自宅を作業場として仕事をする方法です。これは、雇用されていないため、個人事業主として扱われます。雇用ではないため、労働基準法が適用されません。しかし、厚生労働省の「在宅ワークの適正な実施のためのガイドライン」によって保護されています。

在宅ワークは介護をしながらでも働きやすい

介護をすると、会社に通勤して朝から夕方まで仕事をすることが難しくなります。程度によりますが、パートで数時間家を空けることも難しい場合もあります。在宅ワークは、介護が必要な家族がいる場合でも、会社に出勤する必要はありません。また、自分のペースで仕事ができるため、他の仕事と比べて介護がしやすいことが魅力です。家にいる時間が多いため、家族が介護を必要とするときには、すぐにケアすることができます。在宅ワークは、在宅介護と仕事との両立ができる最良の方法ともいえます。

仕事の種類によっては、自分のスキルや得意なことを生かすこともできます。好きな仕事をしながらお金を稼ぐことができるので、時間に余裕ができるだけでなく、気持ちにも余裕が生まれます。

在宅ワークの収入は自己決定レベルによる

在宅ワークの収入は、仕事の内容によって左右されます。報酬単位や報酬決定手順において、在宅ワーカーの決定権の有無も、大きな要因の一つです。データ入力や文書入力は、自己決定レベルが低く時間換算の収入が少ない傾向にあります。また、設計や製図といった専門知識を要する仕事は、自己決定レベルが高いため収入は多いです。ただし、内容やレベルの高い仕事をすることでも、収入は変化します。

在宅ワークは、自分のペースで仕事ができるメリットがあります。しかし、個人の責任が大きいため、スケジュール管理はしっかりする必要があります。介護で時間を取られて仕事ができなかった、納期に間に合わなかったという言い訳は通用しません。自分のできる仕事量を見極め、無理なくこなすことが重要です。

契約する際は書面で契約すること

在宅ワーカーは、個人で仕事を請け負います。仕事上のトラブルも、自分で防がなければなりません。在宅ワーカーを募集している企業は多いため、安易に仕事を請け負ったが、自分にはできなかったというトラブルも少なくありません。在宅ワークのトラブルを未然に防ぐには、仕事の内容や報酬についてよく理解したうえで、書面に契約を残すようにしましょう。

在宅ワークをする際には、自分にその仕事ができるのか、納期に無理はないのかを、あらかじめ確認したうえで行ってください。自分のミスは相手の会社に迷惑をかけることにもなります。また個人で仕事を請け負うため、誰かがサポートや責任を負ってくれることはありません。仕事として個人で責任をもつことが大切です。また、信頼できる企業と契約をすることも、個人事業では重要です。