老人ホームの選び方で見学はポイントに
老人ホームの選び方で見学はポイントに

高齢者への支援のポイント


見学がポイントになる理由

介護施設や老人ホームでは、ホームページを開設していたり、パンフレットなどの資料を配布したりしています。このような情報を見ることで、それぞれの施設の概要を把握できるでしょう。しかし見学することで、Webサイトやパンフレットだけではわからないこともチェックできるため、入居後の生活を知るために実際に現地に赴き見学するのが老人ホームの選び方では大切です。

実際に見学を行うことで、例えば現在入居している人はどのような方で、どんな様子で生活しているのかを確認ができます。またスタッフの働きぶりなどもしっかり確認できます。老人ホームは、施設のサービスや設備だけでなく、コミュニケーションを取ることになるスタッフ・入居者との空気がポイントとなりますので、注目してみてください。

また、介護施設側でも、見学を前提に申し込みを受け付けるところがほとんどです。入所手続きが完了して、入居金を預けた後で「こんなはずではなかった」とキャンセルされ入居金を返金することになると、運営者側にとっても痛手になります。費用の詳しい説明や周辺の環境なども把握できますので、申し込みたい老人ホームがあれば事前見学の申し込みをしましょう。

見学のチェックポイント

老人ホームの選び方で見学は重要なポイント。ただし、ただ見学にいくだけではせっかくのチャンスを意味のないものにしてしまいます。

そこで見学する際のコツを覚えておくことが大切です。例えば、たいていの介護施設では、寝起きをする占有スペースと入所者全員で利用する共有スペースを用意していますが、それぞれの広さは十分か、清潔感はあるかといった点に注目してみてください。

また、占有スペースの場合、どの程度の広さがあるか、日中日差しがあって明るいかどうかみてみましょう。空調設備で適温がキープできているかどうかもチェックです。さらに何かあった場合にすぐにスタッフが来てくれるかも職員や入居者に質問して確認しておきたいポイントです。

共有スペースも広さや明るさをチェックしましょう。併せて、どのような装飾をしているかも確認しておきたいところです。施設の多くで入所者に快適に生活できるように、かつ四季の変化を感じてもらうためにいろいろとシーズンごとに飾りをつけています。このような飾りが丁寧にされているか、入所者が気持ちよく生活できそうかを確認してみましょう。

もし、車いすや寝たきりの方を入所検討中であれば、車いすやストレッチャーをスムーズに移動できるだけのエレベーターや廊下のスペースが確保されているかどうかも確認しておきたいところ。内部だけでなく、実際に入居した場合の通いやすさにも注目してみてください。特に立地条件は必ず確認しておきましょう。定期的にお見舞いに訪れるには、最寄り駅からの時間が重要です。

介護施設のなかには送迎バスを運行しているケースもあります。これは、穏やかな環境を重視して、最寄り駅からバスに乗らないとアクセスできないようなところに立地している老人ホームも多いからです。

親の貯金金額を事前に把握する

老後は病気になったり、転倒してケガをしたりすることも多いため、急に介護が必要になるケースがあります。その際は、どれぐらい費用があてられるかを事前に把握しておくと安心です。また、車いすやオムツといった介護用品にもお金がかかります。親の貯金額を把握することで、どれくらい負担できるのか知っておくとスムーズです。

安易にお金の話をすることは、難しいと感じる方もいるでしょう。しかし、今後の介護に関わる重要な話なので、介護の話としてちゃんと聞いておくようにしましょう。

医療的なバックアップもポイント

今は比較的元気でも万が一に備えての準備はしておくに越したことはありません。施設の選び方には、「そこで医療的なバックアップがどの程度充実しているか」も重要なポイントとなるでしょう。医師・看護師が常駐しているか、往診している場合、どんな診療科目の先生がどのくらいの頻度でやってくるか確認しておくべきです。

もし診察・検査が必要な場合、提携医療機関があるか、病院への送迎に対応してもらえるかといった点を職員に質問しておきましょう。また、医療行為が必要になった場合、施設内でどの程度対応してもらえるかもチェックしておくと安心です。