足を使った高齢者ができるレクリエーション

介護中の生活

高齢者の寝たきりを予防するには、いかにして足腰を鍛えるかがひとつのポイントとなります。そのためには、足を使ったレクリエーションが有効となるでしょう。介護施設で取り入れられている足を使ったレクリエーションを紹介します。

バタ足をしたレクリエーション

カラーボールを入れたダンボールの中で、バタ足をします。高齢者が童心に返って熱中してしまうレクリエーションです。

「用意するもの」
  • 大きめのダンボール
  • カラーボールできるだけたくさん
「遊び方」
(1)ダンボールの中にカラーボールをたっぷり入れます
(2)ダンボールの前に椅子を置き、足を入れるようにスタッフが声かけをします
(3)参加者がバタ足でボールをダンボールの外に蹴り出すように誘います

参加者が椅子から落ちないように見守ってください。また車椅子の方は無理に椅子に座らせようとせず、車椅子のままで行うようにしましょう。

輪投げを蹴るレクリエーション

病足を使った輪投げです。足腰を大きく動かすため、腹筋を鍛えることもできます。チーム対抗戦にすれば闘争心も刺激され、認知症予防の効果も期待できるでしょう。

「用意するもの」
  • 輪投げの輪(大小さまざまなものがあった方が尚良し)
  • 得点板
「遊び方」
(1)足裏をしっかりと床につけ、輪を足先にかけ、下肢を前後に動かしながら飛ばす練習をします
(2)挑戦する人の足先に輪をかけて得点板に向けて飛ばします
(3)得点板で輪が落下した地点の数字の合計で得点を競います
※1人ずつでも構いませんが、チーム対抗戦でもOKです。

得点板がない場合には、ビニールテープを床に貼って、得点ラインを作るという方法にしても良いでしょう。飛んだ輪が、誰かに当たってしまわないように、なるべく広いスペースで行うことをおすすめします。また足を蹴り上げた瞬間に、バランスを崩す可能性があるので、転倒には十分注意してください。

新聞紙を突き破るゲーム

新聞紙をパンチとキックで突き破る、ストレス解消にピッタリのレクリエーションです。こういった運動は、集中力を高めることもできます。

「用意するもの」
  • 古新聞
  • BGM(必要であれば)
「遊び方」
(1)足裏をしっかりと床につけ、輪を足先にかけ、下肢を前後に動かしながら飛ばす練習をします
(2)参加者は新聞紙の中心をねらってパンチして破ります
(3)スタッフが参加者の前方に立ち、足を蹴り上げやすい高さに新聞紙の両端をピンと張って広げます
(4)参加者は新聞紙目掛けて足を蹴り上げて破ります
※蹴り上げが難しければ蹴り下げして、新聞紙を破っても構いません

新聞紙は参加者が一番破りやすいように半分、4分の1などの大きさにしましょう。新聞紙はピンと張られていた方が破りやすく、参加者の転倒を防止することができます。新聞紙の持ち方に注意してください。

足の指先を使ったゲーム

足の指先を使い、新聞紙を丸め、元通りに広げるゲームです。車椅子の方でも参加できます。

「用意するもの」
  • 古新聞を4分の1にカットしたものを人数分
  • 椅子
  • BGM
「遊び方」
(1)靴下を脱いで椅子に座った参加者に、1人に4分の1にカットした新聞紙を1枚ずつ配布します(車椅子の方は車椅子のままで問題ありません)
(2)利き手で新聞紙の真ん中をつまみ、利き手だけで新聞紙を丸めましょう
(3)丸めた新聞紙を両足で元通りに広げます

慣れてきたら、利き手ではない方の手でもチャレンジしてみましょう。1人でも構いませんが、チーム対抗戦にするのもおすすめです。参加者が椅子から落ちないように見守るようにしましょう。足ばかりに集中していると転倒の可能性もあるため、慣れないうちは、手を使ってもOKです。

このほかにも、足を使った高齢者のためのレクリエーションはあります。運動能力だけでなく、認知症予防、ストレス解消、集中力向上などの効果も期待できるので、介護施設でも家庭でも積極的に取り入れるようにしましょう。