在宅介護は限界を感じる時がある?

在宅介護について

在宅介護はいつまで続くか分かりません。先の見えない介護を続けていくのは、精神的につらいものです。精神的な不安やつらさだけではなく、体力的な限界を感じることもあるでしょう。在宅介護をしていて、限界を感じる時はどんな時でしょうか?また、限界を感じた際には、どのような対処法があるのかを紹介します。

誰でも一度は必ず思う

介護を仕事にしている人でも、介護に対する方法や考え方などについて、自分のしていることが本当に正しいのかどうか、悩みを抱えながら仕事をしているものです。自宅で家族の介護をしている方の多くは、介護に関する専門的な知識が十分でない人もいます。プロの専門家でも悩みながら仕事をしているため、たとえ家族であっても介護に限界を感じることは不思議ではありません。誰もが介護に対して不安を感じるものです。

特に深夜の介護による睡眠不足が原因で、肉体だけでなく精神的にも参ってしまうケースが多いようです。夜間のオムツ交換や認知症によって夜中に何度も起き出すケースもあるため、睡眠不足になり限界を感じやすくなるのです。

在宅介護に関する限界は人それぞれ

在宅介護に関して限界を感じる理由やタイミングは、人によって差があります。床ずれを予防するための体位変換や排せつのケアが原因で、体を痛めた際に感じる人もいるようです。また、食事の介助がうまくいかずにストレスを溜めてしまうケースや、介護を受けている人のわがままに耐えられなくなって、限界を感じる方も多いです。

家族全体が協力してくれる家庭は比較的良好な介護が続けられる傾向があります。しかし、一人で何もかもをしなければならない家庭もあります。介護者と要介護者との関係がうまくいかないと、介護をしている人の責任にされてしまったり、一人で責任を感じて悩んだりすることもあるようです。責任感が強いと、それが限界を感じさせる原因となることもあります。在宅介護をする環境や状況は家庭によって異なるため、限界を感じる原因も違うことを意識しましょう。

追い詰められる前に介護施設を検討する

介護を続けていくことが限界だと感じ、無理だと判断するタイミングを知らせるのは、簡単なことではありません。自分の中ではこのまま続けていくのは無理だと思っても、それを家族に伝えられないこともあるでしょう。また、介護をしている本人はがんばっているつもりでも、周囲から見ればもう限界かもしれないと感じるケースもあります。タイミングしだいでは双方に悪影響を与えてしまいます。手遅れになる前にあらかじめ、対策を考えなければなりません。

介護施設サービスを利用することは、一つの手段です。ストレスが溜まると、ネガティブになりやすく、何をしてもうまくいかないことが多くなります。そういった際は家族に介護を代わってもらう方法や、ショートステイや訪問介護といった介護サービスを利用して、一度介護から離れてみるといいでしょう。

在宅介護のやり方を変える

在宅介護で限界を感じる場合は、現在のやり方が自分に合っていないということも考えられます。自分の介護の方法を見直してみることも必要です。本人だけでなく、家族の状態も把握してもらえるよう、一度専門家に相談することをお勧めします。また、ケアプランを見直してみましょう。

介護で悩みはじめると、不安な気持ちになるとともに、思考がネガティブになる傾向があります。ケアマネージャーやヘルパーのなかには、相談を受け付けてくれるところも多くあります。話をすることで、気持ちが楽になり、悩みが解決される場合もあります。自分だけで抱え込まず、周りの人にも話をしてみることが大切です。